「おそ松さん(第4期)」アニメ化 / 制作会社:PIERROT FILMS
『おそ松さん』は、赤塚不二夫の名作ギャグ漫画『おそ松くん』を原作とし、その後日談的な位置づけとして制作されたアニメ作品である。監督は藤田陽一、脚本は松原秀、アニメーション制作はぴえろが担当し、2015年に放送を開始した。『おそ松くん』の登場キャラクターである松野家の六つ子が、大人になった姿を描くという斬新なコンセプトのもと、シュールでブラックな笑いが特徴の作品である。
本作の大きな魅力は、ブラックユーモアとシュールなギャグセンスにある。第一話からアニメ業界を皮肉ったメタネタを展開し、予想を超える過激な演出で話題を呼んだ。さらに、六つ子たちの仲が良いのか悪いのかわからない独特の関係性も魅力のひとつであり、兄弟ならではの掛け合いや、時には本気で罵り合う様子が笑いを生む。
また、キャラクターのデフォルメされた表情や、意図的に作画を崩した演出、突拍子もないストーリー展開など、視覚的にも楽しめる要素が満載である。加えて、声優陣には**櫻井孝宏(おそ松役)、中村悠一(カラ松役)、神谷浩史(チョロ松役)、福山潤(一松役)、小野大輔(十四松役)、入野自由(トド松役)**と、豪華なキャストが揃い、彼らの演技も作品の大きな魅力となっている。
さらに、本作にはギャグだけでなく、時折見せるシリアスなエピソードがあり、それがまた視聴者の心を引きつける要因となっている。例えば、六つ子が現実と向き合い、自分のダメさを痛感する場面や、兄弟の絆を感じさせるエピソードなど、ただのギャグアニメにとどまらない奥深さも備えている。
作品内容
松野家の六つ子—おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松—は、20歳を過ぎても定職に就かず、親のスネをかじりながらダラダラと過ごしている。社会に出る気もなく、特に目的もなく生きる彼らの日常は、騒がしく、いい加減で、時にはとんでもない方向に暴走する。
彼らの個性は、『おそ松くん』時代よりもさらに際立ち、長男・おそ松はギャンブル好きでダメ人間の象徴、次男・カラ松は痛いナルシスト、三男・チョロ松はツッコミ役でありながら実はこじらせオタク、四男・一松は皮肉屋でネガティブ、五男・十四松は超ハイテンションな奇人、末っ子・トド松はあざとい世渡り上手という、それぞれ強烈なキャラ付けがされている。
そんな彼らが繰り広げるのは、時事ネタを取り入れたパロディ、ナンセンスなギャグ、シュールなコントの数々。時には社会風刺を交えながら、現代日本の”大人になりきれない若者”の姿を、コミカルに、時には切なく描いていく。
声の出演
おそ松:櫻井孝宏 / カラ松:中村悠一 / チョロ松:神谷浩史 / 一松:福山潤 / 十四松:小野大輔 / トド松:入野自由